あまりの暑さに朝のジョギングなんてもうできる気がしないアルバトロデザイン代表 猪飼です。 そんな他の社員が出社する前の朝の時間を有効活用して、ブログを書こうと思うのですがなかなか仕事に追われて更新できずに申し訳ございません。 さて、本日は一度は行きたい世界の名所シリーズで、ある意味セルフビルドにも近い奇怪な建造物、キンタ・ダ・レガレイラについてです。 大富豪が自分のセンスをなにも疑わずに好き放題に家を改造したらどうなるか、という問いの1つの答えがここにはありました。 

1.キンタ・ダ・レガレイラとは

スペインの西側に位置し、モロッコとも対面する位置に存在する貿易国ポルトガルには、世界中から様々な人種、文化が入り混じる国際貿易都市が多数存在します。 特に貿易が活発だった中世ヨーロッパの文化が強く影響していたのですが、船による貿易は近代化と共に長距離移動を可能とし、国から国へ直接貿易できるようになってしまいました。 そこで特産品を持たない貿易都市は局地的に急速に衰退し、当時の建物や町並みがそのまま保存される地区ができました。

キンタ・ダ・レガレイラ (Quinta da Regaleira : レガイラ宮殿) の存在するシントラもそんな中世ヨーロッパの空気をそのまま閉じ込めたような歴史的な町で、多くの緑と古い洋館が立ち並ぶ町です。 しかしその中でも一際不思議な存在感を漂わせるのがキンタ・ダ・レガレイラです。

元々キンタ・ダ・レガレイラは17世紀に王族の別荘として建築された大庭園でした。 しかし衰退した王族はオーナー件を売却、様々なオーナーを巡った末、20世紀にブラジル出身のコーヒー商人であるアントニオ・カルヴァージョ・モンテイロの手に渡ります。 このコーヒー商人モンテイロがとても変わり者で、モンテイロはオペラ舞台の設計士であるイタリアの建築家ルイジ・マニーニと共にこの庭園の大改造を行いました。

変人モンテイロとオペラ系設計士ルイジの二人によってレガレイラ宮殿は著しく変貌しました。 建物の地下と庭園には無数の秘密の洞窟が掘られ、錬金術の研究所や沼が作られ、ダンテの神曲をモチーフにした地下深くへ伸びる螺旋階段が作られ、中世の怪物をモチーフにした石像が建物じゅうに彫られました。 また、最下部の秘儀の泉とよばれる部屋にはテンプル騎士団のシンボルが掘られている事から、秘密結社フリーメイソンに関係していた建物であるともいわれています。

モンテイロは死後ブラジルに戻りましたが、このレガレイラ宮殿をとても気に入っており、自分の墓にはレガレイラ宮殿の鍵穴と同じものをとりつけたそうです。

2.キンタ・ダ・レガレイラの今

現在この秘密の宮殿は一般公開され、中に入って見学することができます。 広大な庭園の為、地図も制作され、迷わないようにガイドもついています。 レガレイラ宮殿の見所は、広大な土地に残され苔に覆われた歴史的な建造物、怪獣などの不思議なモニュメント、秘密の地下道や錬金術研究所、そして豪華な室内と、色々な目的に引き寄せられて世界中から観光客が集まっています。

しかしオペラの舞台デザインをしていたルイジによるとても装飾的かつファンタジックな世界観が広大な土地の中で自然と共存している独特な雰囲気はここでしか味わえないもので、独自の世界観を演出しています。

3. レガレイラ宮殿まとめ

レガレイラのもの魅力の1つは、緑の中に存在しているという点があると思います。 苔に覆われた時間を感じる風貌は、建物に深みを感じさせます。 また、庭園中の金具や彫刻などの細かいディテールも未を見張るものがあります。 海外に旅行に行くときは、こういった変わった名所も回ってみたいですね。

Down to the Deep…
レガレイラ宮殿の動画

Regaleira Palace
レガレイラ宮殿内部の動画

Sintra, Portugal – Abr09 – Quinta da Regaleira
レガレイラ宮殿洞窟の動画

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