自然に触れる機会のない生活にしばし疲れを感じるアルバトロデザイン代表 猪飼です。  仕事から筋金入りのインドア派ととらわれがちな私ですが、実は心はとってもアウトドア派です。 真面目に自然と人間の共存建築のシステムを卒業作品のテーマにしたぐらいの、自然派でもあります。 そこで子供の頃から夢に描いていた理想の建物の形の1つがツリーハウスです。 しかし、大きな木って思ったよりすごく揺れるんですよね。 一見、大木の幹は据わっているようですが、実は葉や枝に煽られて結構幹自体も揺れているんです。 でもそんな揺れもきっとツリーハウスの醍醐味だと思います。 足腰が悪くなる前にツリーハウスに住んでみたい、そんな貴方は是非ご覧ください!

 1.ツリーハウスとは ~日本では認められていない!?~

ツリーハウスというと、生きた巨木の上に家を建築した建物のことですが、実は日本の建築基準法の定義では「建築物」にも、「住居」としても認められていません。 つまり住民票は取得できません。 以前海外にいた頃、船の上で生活する人達が近所に住んでいて驚いたことがあります。 数年間近くで暮らしていたのですが、彼らはフランスからきた船を住居とし、日々その船を連結したり離したりして規模を変えていました。 驚くべきことは、その船上住居が不動産として認められていて、不動産屋で買うことが出来るということです。 電気だけでなくテレビやインターネットも問題なく繋がっているようでした。 下水は分かりませんが・・・

さて、話が脱線しましたがツリーハウスは日本では住居として認められていないだけで、建築自体が法に触れるわけではありません。 因みに欧米ではツリーハウス建築はむしろ盛んで、別荘や倉庫、アトリエやちょっとした隠れ家としてツリーハウス専門の施工を行う業者も存在してるほどです。 日本にもそのストリームは着実と受け継がれ、最近だと自然派の建築家、藤森照信の「高過庵」が有名です。 他にも、千葉県ガンコ山、北海道ナイタイ牧場など、高尾山のツリーハウスプロジェクト等日本にもツリーハウスは多数存在します。


藤森照信による「高過庵」


樹と四季によってイメージが変わる北海道 ナイタイ牧場のツリーハウス

2.ツリーハウスの歴史

ツリーハウスは元々、密林地区などで倉庫や住居、外敵(敵部族や猛獣、危険な昆虫)から身を守る寝床、見張り台として建てられる事が多く、あまり長期利用を目的としない仮設的建築でした。 これは地上建築と違い安定した軸が取りにくく、大変壊れやすいのが原因でした。

パプアニューギニアのコロアイ族(Korowai)は「樹上の部族」(Tree People)として有名な部族で、現在でも巨大なツリーハウスでの共存生活を行っています。 元々部族間紛争が絶えず、敵部族からの攻撃を防ぐ為の樹上生活を続けているそうです。 かつては食人文化があった事でも有名な部族ですが、現在は実際に人を食す文化は無いそうです。(2006年、この食人文化の是非を巡って世界中を巻き込んだ騒動にもなりました)

しかし最近の建築技術の向上により頑丈で安定したツリーハウスはもはや夢のものではなくなり、普通の家と同じように安全に住める住居として注目されています。 また、精神的に落ち着くという理由や、上空に住むという非現実性に憧れる人たちにより近年多くの団体がツリーハウス建造をおこなっています。

3.世界のツリーハウス

現在も世界中で様々な目的でツリーハウスは建造され続けています。 レジャーや人寄せの為(ディズニーランドのトムソーヤーの家も立派なツリーハウスです)、別荘として、若者のレクリエーションとして、精神的な憩いの場の為、自分のアトリエや、書斎の為など実に様々です。 そんな世界のツリーハウスから、いくつか抜粋してご紹介したいと思います。

エクステリア、インテリアをまとめて用途によってデザインするという簡易デザイン・ツリーハウスです。
こちらは、寝室用のツリーハウスですね。 他に、キッチンやリビングなども増設可能だそうです。

ニュージーランドにあるイエロー・ツリーハウス・レストランです。

アメリカはミネソタ州にある民家の庭にある木に建ててしまったツリーハウスです
隠れ家としては最高ですが、奥側におっこちないか不安です・・・

アメリカはテネシー州にある大規模型ツリーハウスです。 元々はセンターの木に寄生するように建築していたものの、セルフビルドに火がつき、1995年から開始してここまできたそうです。

場所が何処か忘れてしまいましたが、亜熱帯のジャングル(ダン半島?)で、探検、研究家の夫妻が建てたツリーハウスです。 こういった場所だと、快適な家を高いところに建てるということが実際に最も安全なのかもしれませんね。

本物の木ではないですが、迫力のある写真で人気のある沖縄のエンターテイメント食遊空間 バンヤンタウン