先日会社の飲み会で初めて記憶をなくした猪飼です。歳には勝てません。 さて話はめっきり変わりますが、アルバトロデザインで近日頂けるかもしれない仕事の中で、ロシアンアヴァンギャルドに関係したデザインをやらせて頂く話があります。 年を明けてから仕事面でとてもよいご縁が増えていて、本当にありがたいと思う毎日です。 本日はそんな仕事へのリサーチも兼ねて、ロシアンアバンギャルドについてご紹介したいと思います。

 1.ロシアン アヴァンギャルドとは

ロシアンアヴァンギャルド (またはロシア アヴァンギャルド)とは、1910年代初頭にロシアで誕生し1917年ロシア革命を契機に大衆に広まった未来派、構成主義を中心とした前衛芸術ブームの総称です。特にグラフィックの分野ではフォトモンタージュやタイポグラフィーなどの前衛的手法が駆使された斬新なポスターが作られました。

レーニンの寛容な文化政策によって政治にグラフィックデザインを取り入れた事が背景になっている為、プロバガンダ的な作品が非常に多いのも特徴です。 政府によるグラフィックデザイン導入の理由として、国民の識字率の問題がありました。 1900年代初期のロシアでは字を読める国民がまだ多くなく、国の政策を伝えるのにはヴィジュアル的な表現がとても有効でした。 その為グラフィックにはイラストや写真が多いという特徴もあります。

2.ロシアン アヴァンギャルドの色使い

当時ロシアの印刷技術はリトグラフ印刷という、限られたカラーしか使えない印刷方法でした。 予算にもよりますが、大体4~5色というのが基本でした。 その為、限られた色を大胆に使った作品が多いです。  限られた色を逆手に使った作品は今見ても斬新です。

3.ロシアン アヴァンギャルドのスター ステンベルク兄弟とアレクサンドル・ロトチェンコ

ロシアアヴァンギャルドの方向性を決定付けたデザイナーとして、ステンベルク兄弟とロトチェンコがいます。彼らの作風がロシアンアヴァンギャルド全体のスタイルを決定付けたともいえるでしょう。

ステンベルク兄弟は大胆な色使いをすることで限られた色を最大限にインパクトのあるものにしました。 ロトチェンコはグラフィックデザインに限らず、造形や写真、絵画や舞台芸術等実に様々なジャンルで活躍しました。 特に写真の分野では、軸を斜めにした構図や、極端なアップ等を効果的に使用した作品が有名です。 それでは彼らの作品を中心に、ロシアンアヴァンギャルドの作品をいくつか紹介してみます。

4.ロシアンアヴァンギャルドの最後 レーニンからスターリンへ

ロシア・アヴァンギャルドは様々な分野できわめて高度な実験を試みた、世界的にも重要な芸術運動のひとつでした。 「社会革命は必然的に文化の激変を惹起する」という基本思想を信じて、革命直後の時期には、アヴァンギャルドの多くのデザイナーや芸術家は、政治革命と切り結びながら、芸術の革命をめざしました。

しかし、1920年代後半、ソヴィエト政権が大衆に対するプロパガンダを重視するようになると、それまでとは逆に弾圧を受けるようになります。そして、1930年代~1940年代に吹き荒れたスターリニズムと社会主義リアリズムのテーゼによってロシアンアヴァンギャルドを支えた彼らの芸術は息の根を止められます。 こうした激動の中、多くのデザイナーや芸術家が国外へ亡命する中、ソヴィエトに留まった人たちは自殺か処刑されてしまいました。

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