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欧米ではレストランのメニューデザインはお店の個性が出るものです。日本でメニューというと、ファミレスは色華やかな写真とカラフルなフレーム、大きなキャッチフレーズというイメージですね。居酒屋では和紙などに書かれた「本日のお勧め」と、基本メニューという感じです。しかし高いイタリア料理やフランス料理等を食べに行くと、メニューは布地に紐で端を括った高級そうなメニューがでてきます。今回は仕事でのメニューデザイン制作をきっかけに、欧米タイプの様々なメニューデザインとそのイラストについて調べてみました。

1.Menu メニューはフランス語
  そもそもMenu(メニュー)というものはフランス語が語源で、「小さく細かく書いたもの」を意味するラテン語のminutusがさらなる語源みたいです。医療用語にドイツ語が多いように、食品用語はフランス由来のものが多いようです。また、元々フランスではメニューができる前は黒板に書いていたため、フランス語で黒板を意味する「a carte(カルト)」から、今でもアラカルト=メニューからお好みで選んで注文するという意味で使われていたりします。

2.メニューの歴史
  もともとメニューというものが存在しなかった頃、レストランではそのお店のシェフがその日用意すると決めた料理を提供するというスタイルでした。値段もお店によって決まっていて、あのお店はいつもいくらぐらいで、シェフの本日提供する料理を頂く、という完全にシェフ主導型の商売でした。しかし18世紀後半になると、黒板に何種類かの料理を記して客が選択するという新しいスタンスが生まれました。そして最終的に、種類が増えるにつれて黒板では読みにくくなります。そこで生まれたのがメニューでした。

3.現在のメニューの役割
  近代に入り、レストランで料理を決めるのはほぼ完全に客側となりました。しかし今でもこだわりの強い西洋レストラン等では選べるメニューは少なかったりします。
 さて、こんな経歴をもつメニューですが、実はお店に来て、ほとんど誰もが高確率で目にするお店の大切なブランディングでもあるのです。特に昔のレストランは店舗の内装がほとんど似たり寄ったりだった為、味以外でもお店を印象付ける為にお店のロゴやメニューに力を入れました。
  確かに店構えは古くても、メニューがしっかりしてかっこいいと、なんとなくおいしいレストランに思えませんか? 本日はそんな色々な世界のメニュー・デザインと、イラストを紹介いたします。

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4.欧米のメニュー イラスト
 欧米の場合、メニューには高確率でイラストが載ります。今ではテンプレートのようなものがあるのかもしれませんが、昔は全てお店独自のイラストでした。イラストレーターに頼んだものや、デザイナーが担当したもの、お店の主人が自分で描いたものなど、どれも個性的で面白かったようです。そんなメニュー・イラストを一部を紹介します。

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イラストはアメリカの物が多くなってしまいました。レストランという、ニュートラル性の高いデザインもこうして並べてみるとおもしろいですね。こうしたリサーチが仕事に生かせるように、私達も素敵なメニューを作るべくがんばります!

アルバトロデザイン 猪飼 俊介

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