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昔は生き物の図鑑は全て手書きのイラストでした。しかしそのイラストを描く人が全ての動物をしっかり把握できていたわけではなく、その中にはかなりの数の架空の動物が含まれていたようです。今でも次々と新種の生き物が見つかっているぐらい、世界中にはおもしろい生き物がいます。情報が限定されていた大昔の人々が見た(または、見たと思っていた)生き物の一部を本日は紹介していきたいと思います。

1.架空の生き物ができるまで
  そもそも全てが目撃証言から架空の生き物が信じ込まれていたわけではないようです。日本の河童などもそうだと言われていますが、人間や別の生き物のミイラ化した死体等を見つけて誤解した場合も多いそうです。たとえば、無毛症の猿の死体が河童と間違われると日本中で同じような死体が河童と思われる等、噂により信憑性が高まり、実在の生物として図鑑のようなイラストで多数描かれるというものも多いようです。

2.架空の生き物の種類
  架空の生き物の中にも大別すると二種類に分けることができます。「本当に存在していると信じられていた生物」と、小説等が発祥の「元々架空の生物」です。勿論多くはこのどちらかという訳ではなく、その中間にあるものが大多数です。しかし今回は、「本当に存在していると信じられていた生物」に焦点を当ててみたいと思います。

3.図鑑で見る存在が信じられていた生き物
  存在が信じられていた生き物、又は存在がしていると高確率で予想されていた生き物は、当時の生物図鑑にその姿の詳細が描かれています。現存する普通の動物と同じように、図鑑の上に細かく書かれた「実は存在しない」生物というものも趣があって面白いです。

 

091128_021651年、科学者ヨハネスにより描かれたドラゴンの死体の図です。 何らかの死体を元に、今まで描かれて来たドラゴンの絵を参考に描いたといわれています。

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1560年代の16世紀の最初の自然学者であるジェスナーが描いたクジラの親子のイラストです。

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1854年に自然学者スティーンストラップが1853年に捕らえられた巨大イカの死体から存在すると確信し、学会で発表したSeaMonkという名が付けられた人型の生物です。

091128_051591年に出版された肉質性植物について書かれた本に載っていた植物です。エビやサソリのような生物から生え、風邪によく効く成分であると記されていたそうです。

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1658年に科学者コンラッド・ジェスナーにより描かれたドラゴンの姿です。太ったヘビの様な容姿で、食用にすらなったと記されていたようです。

 

架空の生物まとめ
 16世紀~17世紀を中心に、こうした生物図鑑は世界中の自然学者たちにより大量に描かれてきました。ここで問題となるのは、「描いた人」=「見た人」ではなかったということでしょう。ものによっては、スポンサーである貴族や財団からの圧力で存在しないと思っていても描かされたものもあるようです。 しかしここで面白いのは、これらの図鑑が出版されたことにより、人々はその生物の存在を少なからず信じていたということです。 こうした図鑑の生物は、当時の人が存在を信じていたという事実にロマンを感じられます。

アルバトロデザイン 猪飼 俊介

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