こんにちは、疲れた時はチョコレートに頼っているインターンの森です。チョコレートってほんと素敵なものですね。特に板チョコは重宝します。 今回ご紹介するのは気持ちをほっこり癒してくれるチェコ生まれのキャラクター「クルテク(Krtek)」です。 日本ではあまり見慣れないキャラクターですが、数年前から雑貨屋などでグッズをよく見掛けるようになりました。 そんなチェコのもぐらのキャラクター、クルテク (Krtek )をご紹介したいとおもいます。
1.クルテクの作者 Zdenek Miler / ズデニェック・ミレル(ズデネック・ミレル)
1921年クラドノ生まれ。当時まだ創立されたばかりのアニメーションスタジオに入所。ミレルは子供向けのアニメーションに力を注ぐようになり、その結果チェコの「国民的キャラクター」といっても過言ではない「クルテク」が誕生しました。
「もぐらとずぼん」「もぐらとじどうしゃ」という翻訳絵本が日本でも有名ですが、最近はその他のクルテクシリーズの絵本はもちろん、クルテク以外の絵本や映像作品も注目を集めています。クルテクの絵本をきっかけに、チェコの絵本に興味を持った人も多いのではないでしょうか。
2.Krtek クルテク
クルテクは1957年にチェコで生まれました。クルテクとはチェコ語で”もぐら”という意味です。仲良しのねずみ、うさぎ、森の仲間たちと楽しく暮らしています。好奇心いっぱいのクルテクは、冒険をしたり、街におでかけしたり、映画に出演したり。ただ、ちょっとした事ですぐ泣いちゃう、泣き虫なもぐらの男の子です。
第1話「もぐらくんとズボン」は、映画館で長編の前に上映される短編アニメとして製作されました。その後も数年に一本というゆっくりしたペースで単発的に作られてきましたが、クルテク人気の高まりとテレビが普及した60年代末からは、チェコで毎晩放映される子ども向け番組「おやすみテレビ」の枠に登場。続編が次々と製作されるようになりました。このころからクルテクは子供たちに素敵な夢を与える「おやすみアニメーション」として広く親しまれてきました。
近年、日本でもクルテクの人気は高く、1967年に福音館書店から「もぐらとずぼん」が出版され、現在までロングセラー絵本となっている他、昨年末には待望のアニメーションも劇場で初公開されました。 原作者ズデネック・ミレルが描く絵画を思わせる美しい背景と、魅力的なキャラクターたち、子供の喜怒哀楽と楽器の音色で表した台詞など、いちど見たら忘れることができない、どこか懐かしく、心がなごんでしまう、クルテクは国、世代を超えてたくさんの人に愛されている作品です。
3.チェコアニメーションと絵本
チェコがまだ共産主義だったころ表現の自由を奪われたチェコのあらゆる分野の芸術家たちが唯一、表現の自由を許された場所が子ども向けの作品だったそうです。彼らは、子どもたちや国の未来を思う気持ちを込めて自分たちの持つ才能と技術を惜しみなく、子ども向けアニメーションの制作に注ぎ込みました。
その思いは現代の日本のアニメーションに多く見られるような、破壊や暴力、過激な言葉に支配されたものではなく、物事の本質や自然の大切さなどを、優しく温かい表現で伝えてくれる、普遍的で平和的な内容に表れています。
チェコには、共産主義の時代から続いている「ベチェルニーチェク(おやすみアニメ)」と呼ばれるアニメ番組が、今でも毎日放送されています。番組では、新しい作品は勿論、昔の作品も、あたり前のように再放送されています。このように、チェコの子どもたちは、同じアニメを何度も繰り返し見ますが、良質なアニメは絵本と同様、何度見ても楽しめるものであり、いつの世代の子どもたちが観ても、新鮮に感じられるものなのです。
「世界で最初の絵本はチェコで生まれた。」という説があるように、チェコは世界でも有数の絵本大国です。日本でも70~80年代にかけて、約80種類のチェコの絵本が翻訳さていたのを皆様はご存知でしょうか?(残念ながら現在はそのほとんどが絶版されているようです)
4.まとめ
いかがでしたでしょうか? 僕自身今まであまりチェコのアニメや絵本など詳しく知りませんでしたが、今回の記事でチェコという国が持つアニメ、絵本の文化を知る事が出来ました。チェコの持つ独特の色彩表現、キャラクターの個性など魅力あるものばかりです。その先頭を切って多くの人にその魅力を伝えていっているのがクルテクという存在なのかなとも思いました。
今では雑貨店などでも多く見掛けるようにもなりましたし、最近では日本のイベントでもチェコアニメを取り上げているものが多くありますので、今後もっと多くのアニメや文化が日本に入ってくるのではないかと期待しております。
以上、今回はチェコ生まれのキャラクター「クルテク」と少しですがチェコのアニメのご紹介でした。
juntaro
製作時のエピソードなど、とてもわかりやすく、原作の絵も多くて、ご紹介ありがとうございます。5歳のチビがはまっていて、DVDで今も観ています。ケーブルテレビのアニメチャンネルで、ときおり放映されてますね。おやすみアニメの習慣、日本にもあればいいですね。教育テレビの「1155」は大人向けだし。でも大人にこそ必要なのかもしれませんね、もぐらくんが。