三寒四温とはよくいったもので、暑さ寒さが目まぐるしく移りゆく今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。私、アルバトロデザインに丁稚奉公させていただいております雨宮と申します。本日は僭越ながら私がBird Yardを更新させていただきます。皆様、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。本日ご紹介させていただきますのは、森ガールにも人気の、お洒落絵本界でその名を轟かす現代日本を代表する絵本作家酒井駒子さんでございます。 

1.酒井駒子とは

 1966年兵庫県生まれ。東京芸術大学美術学部油絵科卒業。着物など、和物を中心としたテキスタイルデザイナーをしながら絵本を作り始めました。講談社の絵本新人賞に応募し佳作に選ばれ、受賞後1年間ひとりで絵本作りを模索した後、編集者の土井貴史さんと絵本編集・装幀家の小野明さんが主催するあとさき塾に通います。そして、1998年に『リコちゃんのおうち』でデビュー。作品に『よるくま』(偕成社)、『ゆきがやんだら』(学研)、『ビロードのうさぎ』(ブロンズ新社)、『こりゃまてまて』(福音館書店)、『くまとやまねこ』(河出書房新社)など多数あり、2004年『きつねのかみさま』(ポプラ社)で第9回日本絵本賞、『金曜日の砂糖ちゃん』(偕成社)で2005年ブラチスラバ世界絵本原画展(BIB)で金牌を受賞。『ぼく おかあさんのこと・・・』(文溪堂)で2006年フランスにてPITCHOU賞、オランダでZilveren Griffel賞(銀の石筆賞)を受賞。絵本のほか、書籍の挿画など幅広い分野で活躍中です。

2.酒井駒子さんの画風

 初期の酒井さんの画風は、絵本作家マリー・ホール・エッツの影響が強く見られましたが、2002年に出版された絵本『赤い蝋燭と人魚』(偕成社)を転機として酒井さんは子供だけではなく大人からの評価も高まったと言えます。この一大転機をもたらしたのは、作品の下地に黒色を使用することであり、現在の酒井さんの作品独自の魅力を確立するものでした。また、2002年以降のモチーフは、ほとんど一貫して幼い子供、特に外国人の少女が多く、繊細なタッチで描かれた少女らはどこか寂しげな雰囲気をたたえており、このような一言では言い表せない表現の深みが、子供だけでなく大人にも評価される一因となっているのではないでしょうか。

3.絵本としての魅力

 酒井さんの絵本では、子供が主人公の場合ほとんど同年代の友人などは登場しません。黒い背景の中で漠然とした孤独感を漂わせながら、大人や動物など異者との関わりを描いた日常的なお話が多く、その中に「一人ぼっち」の主人公が動物やモノや親と関わりあうという、孤独とそれを包み込む温かさが感じられる点が魅力だと思われます。最近の作品郡では、いわゆる『子供向け』としての既存の絵本のフォーマットに捕われない、本格的な一般向けの作品も制作を試みるようになった一方、子供向け絵本の制作も続け、国内、海外での受賞などの客観的評価も受けてますます知名度を上げています。

 

 

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