Taga shin 多賀新 版画から文学まで幅広い表現を持つ銅版画家




こんにちは、毎週仮面ライダーオーズをチェックしているインターンの森です。大好きです、仮面ライダー。

さて、今回ご紹介しますのは久しぶりの日本人作家で江戸川乱歩の作品(春陽堂:江戸川乱歩文庫)の装画もされている銅版画家:多賀新(たがしん)です。

現在東京都中央区銀座にある、養清堂画廊にて個展をされています。お時間ございましたらどうぞ。先日僕も観てきました。 江戸川乱歩といえば現在でも多くのファンがいますし、文庫本を目にした方も多いのではないでしょうか。 僕も江戸川乱歩作品が好きで、文庫の装画にて多賀新の作品と出会いました。

そんな江戸川乱歩とも縁のある多賀新を紹介させて頂きたいと思います。

1.多賀新(1946~)とは?

多賀新は1946年北海道で産まれ、1969年から銅版画を独学で学び1973年に版画グランプリ展賞を受賞しました。。 その後国内外で数々の賞を受賞し、日本の銅版画会の実績のある人気アーティストとして今も活躍されています。 現在も多くの海外のアートイベントにも出展されたり個展も多く開催している日本を代表する現役の人気画家の一人です。

独特の動物や人体モチーフの使い方、宗教感を取り入れた和製シュルレアリスムとも言える圧倒的な世界観は世界中でファンを生み、現在多賀新の版画は世界中の画廊で取引されています。

独学で銅版画を学んだというのは凄い事ですよね。自分のやりたい事、表現したい事というのはなにも人かから教わるという所から始まるわけではないということを体現してますね。

2.銅版画という世界

多賀新の描く世界は日本文学的なアンダーグラウンドな印象が強く、エロチシズム、グロテスクな描写、性器描写など過激で陰湿な印象がありますが、そればかりではありません。 幻想的に描かれる女性像、仏像、動植物など生命力を感じる作品も数多くあります。

現在銀座で行なわれていた個展も対象となっているのは仏像、植物、動物など、落ち着いた印象の作品が多く

(今回の個展は鉛筆画が中心でした)、仏像をモデルとして扱っている作品は穏やかな印象の中にも力強い視線や雰囲気が特徴的でした。 繊細な描写の作品の中にも動きや迫力のある作品というのは強く魅かれるものがあります。

銅版画は一度描いたものをインクを通して刷るので独特な風合いがあり、インクの具合による線の太さ等が作品の表情を変えるので一枚一枚、違った印象を生み出すのが特徴だと思います。

3.多賀新と江戸川乱歩

多賀新は春陽堂から出されてる江戸川乱歩文庫の表紙を担当しています。 春陽堂から出されているシリーズは全て多賀新が手がけているのですが、これがどれも内容と絵が絶妙なバランスで描かれていて実に作品の世界観を感じることが出来ます。

江戸川乱歩にも思い入れがあるようで、多賀新は「子供の頃の楽しみはたまに来る映画であった。当時,続き物にして我々を魅了していたのは、明智小五郎であり怪人二十面相であった。 何の刺激も変哲もない自然に囲まれた地に,都会の臭いのする空想とも現実ともつかない世界を見せてくれた。 30年近く過ぎた現在,無意識の中で制作していた私の仕事は,あたかも乱歩氏と共作してのではないかと見違えるほどであり,あの頃に培われた物が原点となっていることに強い驚きを感じる。 私は、氏に今回の装丁画の感想をぜひ聞いてみたい気がする。」と語っています。

この江戸川乱歩文庫の装画を集めた書籍も発売されています。それを見ると多賀新の江戸川乱歩に対する思い入れを感じることが出来ます。 作品と合う絵というわけではなく物語から発せられるメッセージや空気のようなものを大切にしているということが伝わります。

僕も手に取る時内容と同時に表紙の絵を眺めるのも楽しみの一つで、乱歩作品独特の台詞回しと多賀新の絵が作品により強い興奮を感じさせてくれました。

4.まとめ

日本を代表する銅版画家:多賀新いかがでしたでしょうか。あまり多くの画像を載せることが出来ませんでしたが、作品の独特な世界観が伝わればと思います。僕は多賀新の作品は「静」と「動」が存在しているように感じます。決して色鮮やかではない世界にしてもモチーフから感じられる動きのある曲線、白と黒のバランスなど観る者を作品の世界に引き込んでくれるものばかりです。

ご紹介した画像は少なかったですが作品は画集としても発売されてます。書店に行けば実際に江戸川乱歩の作品と楽しむこともできます。宜しければ是非手に取ってその世界に触れてみて下さい。

今回紹介したのは銅版画家:多賀新でした。ありがとうございました。









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2 Comments

  1. Bartok

    最近、このブログを見つけて非常に興味深く読まさせて頂いてます。
    violin を弾いてる絵が2枚ほどありますが、題名はなんでしょうか?
    今、violinで留学していてるもので・・・何、弾いてるのかなーと思いまして
    色はないですが、見るたびに想像の色が変わるので面白いですね。
    帰ったら本屋さんに行ってみようと思います。

  2. INTERN

    >Bartokさん
    コメントありがとうございます。お返事が遅れてしまい申し訳ございません。
    作品のタイトルについてですが、左下でヴァイオリンを弾いている作品が『バイオリニスト夢幻’98』です。
    中心で弾いているものが『鎮魂歌』という作品です。
    ヴァイオリンで留学されているということで記事に興味を持って頂きましてありがとうございました。
    また、今後とも宜しくお願いいたします。

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