ようやく夏の暑い気候から抜け出したと思ったら、肌寒いを通り越した寒さをひしひしと感じている横内です。 かなり久しぶりの更新ですが改めて宜しくお願い申し上げます。本日ご紹介させていただくアーティストはアニメーター、CM、PV、音楽アーティスト、漫画家、イラスト等々様々な分野で活躍するスィリアック・ハリス(Cyriak Harris)です。

1.スィリアック・ハリス(Cyriak Harris)とは。

イギリスのブライトンを拠点として活動する商業アニメーションを手掛ける映像作家で、CMやチャンネルID、PVなどを手掛けています。彼の作品はどれも奇妙でシュールなものばかりですが、とても癖になる作品ばかりでコアなファンが沢山います。 そんな彼の作品はブラックユーモアたっぷりで時として政治批判を込めた演出なんかも魅力のひとつなのではないでしょうか。 スィリアックが映像制作を始めたのは、ヤン・シュヴァンクマイエルなど、ヨーロッパのアニメーション映画を見たことがきっかけだったそうです。 政治批判メッセージなどはヤン・シュヴァンクマイエルを筆頭とするチェコアニメを彷彿とさせます。 彼のイラストやコミックにも上記のようなテーマが盛り込まれており、直線的・都会的・機械的・宇宙的なイメージが構築されています。これらのイラストには通常では考えられないような光景・状況が描かれ、新たなシュルレアリスムすら感じます。 彼が製作した音楽も、メロディーがなく強烈なビートが主体で、低音と高音の差が激しい作りです。このように個性的なアレンジを展開する彼の音楽は多くのファンをとりこにする中毒性が高い不思議な音楽と言えます。

 

2.スィリアック・ハリスの映像

スィリアックハリスの映像はどれも混沌としています。ただその混沌は計算されたものであり複雑に進化を遂げたフラクタルの様です。 彼の作品はくだらないものも多数存在しますが、それはスィリアック本人が映像を作る過程で自分で考えうる最もバカバカしいことを表現したものなのだそうです。彼は制作のモチベーションになるのは、人々が自分の作品を見て笑う(もしくは吐く)ことだとい言います。また、彼曰く「アートに良いも悪いもない。知られているものとそうでないものがあるだけだ。人々は社会的評価とか有名人とかブランド名とかに惹かれるから、どうしてもポピュラーなアートを支持してしまう」と語っています。 さてそれではそんな彼の作品をご紹介しましょう。 まずスィリアックのディレクションした最新ミュージックビデオ、ニューヨークのエレクトロ・ロックバンド Hooray For Earth(フーレイ・フォー・アース)の「True Loves (Cereal Spiller Remix)」を紹介します。 始めは宇宙の銀河系から徐々にズームインしていく形で惑星、地球、空、森、人々の暮らし、人間という様にひたすらズームします。ただその過程がフラクタル要素を多分に含んでおり、観ていて心地よさすら感じましたしかもそれらがしっかりと音楽のリズムとリンクされているのはミシェルゴンドリーの様です。 True Loves (Cereal Spiller Remix) つづいて紹介するのは彼の拠点でもあるブライトンがロケーションになった作品です。かわいらしいテディベアが登場するんですが、いつもの様に徐々にカオスになっていきます。しかしやはりカオスの中にも秩序が保たれている所(映像と音楽がリンクしている)が凄いと思います。 Cycles Eskmoというアーティストの We Got Moreという曲のPVですが、普通の町並みの一瞬を切り刻みフラクタル化させることによって彼の持ち味が生きているとおもいます。ここまで来るとほんの一瞬でも映像があれば彼にかかればその一瞬を永遠に出来ると思います。 We Got More

素材としては牛と牧場だけというなんとも少ない要素ですが、彼の編集によりバカバカしくもしっかりと作り込まれたものになってます。
cows
これも上と同じ牧場プラス羊ですが、相変わらずのカオスです。
Baaa
スィリアックのインタビュー映像ですが、最後が彼っぽくていいですね(笑)
me on the news

3.まとめ

今回のスィリアック如何でしたでしょうか。 彼のような試みはいまや誰でも出来る時代ですが、そこは彼なりのセンスがあり徹底したスタンスがないと誰でも作れるものでは無いですね。 バカバカしい映像からきっちりした驚かされる映像までその振り幅が広いのも彼の魅力で僕なんかはバカバカしいほうが好きだったりします。 因にTOPの画像は彼の作品ですが、イラストからも彼のフラクタルな感じが伝わってきますね。

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