ナイキのCM特集 ワールドカップからクリエイティブ広告まで仕掛ける世界トップ企業のCM




   いつか映像の仕事も受けたい気持ちを忘れないアルバトロデザイン代表 猪飼です。 映画やショートフィルム、アートアニメーションやモーショングラフィックなど多くの映像を観れば観るほど幅が広がり、観ていて楽しいです。 どの作品も監督の「狙っていたもの」と、「映像で実際表現できたもの」を考えると監督の狙った作品以上にどの作品も色々な方向から楽しめるのが不思議です。 絵の描き方が分かると、今まで気にもしなかった名作絵画を観て妙に納得してしまうような感じです。 人間には、知っている事をもっと知りたくなるという本能があるからなのかもしれません。 それはそうと、本日は世界中で高い評価を受け続けているナイキのCMについてです。 CM映像というものを次の次元にまで引き上げたようなクオリティの高さは短い時間でも観ている人を釘付けにします。 ナイキという世界的トップ企業だからこそ成し得た予算と企画にも注目です。 

 1.ナイキのCM

1972年にアメリカ、オレゴン州に設立されたナイキ社はその完璧なマーケティング戦略と斬新なデザインとハイテク技術で急成長し、一躍誰もが認める世界1位のスポーツ商品企業となりました。 ビジネスだけでなく、デザインやコーポレートアイデンティティにも常に気を使う姿勢は世界中のアスリートから不動の人気を獲得しました。

ターゲットは世界となった企業にとって、CMというのは商品紹介以上の意味を持ちます。 ブランドイメージや、常に自分達の会社はトップにいるんだ、というアピールにもなるからです。 世界一の企業は世界一のCMを作らなくてはなりません。 しかし、これはかなり難しいことで予算だけでなく才能の有るクリエイターを常に押さえ、最高の作品を作らすというのはお金だけで解決できる問題では無いからです。

しかしナイキのCMは常にトップを走り続けています。 アディダス等の九強のライバルが存在するのも王者としてナイキが気を緩められない理由かもしれません。

 

Nike:Take It To The Next Level – Directors Cut
最高傑作ともいわれるナイキサッカーCM「Take It To The Next Level」

2.ナイキのCMとサッカー

スポーツ業界全般を網羅するナイキですが、最も力を入れているのは運動靴です。 元々はスポーズ・シューズメーカーであるのでこれは当然なのですが、バスケットシューズのみならず、サッカーシューズが現在はかなりのシェアを占めています。 また、サッカーはボールを蹴るため靴がよく映るという利点もあってか、サッカー人気に乗じて近年のナイキはサッカーのCMを数多く作っています。

ナイキの作るサッカーCMの特徴として、一般的な企業CMらしくない事が上げられます。 ナイキはナイキのブランド自体を直接訴えるのではなく(最新のCMではナイキという字は画面に一度も出ず、ロゴだけです)、CM自体の質を高めることで「すごくいいCM観たけど、あのCMはどこのだっけ?」というさらに一歩進んだ戦略まで行っています。 そしてなによりもサッカー自体をかっこよく、おもしろく見せる事で世界のスポーツ全体をナイキが支えているというアピールにもなります。 ちなみに、今回の監督はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥという映画「バベル」の監督が撮っています。

こうしたナイキのCM戦略は実に成功しており、CMを発表したとたんに世界中のあらゆる広告審査機関から賞を数え切れないほど獲得しています。 これはナイキのCMの持つグローバリズムの実証でもあります。

NIKE FOOTBALL WRITE THE FUTURE – FULL LENGTH VERSION
インターネット配信され、世界中で賞を獲得したナイキのCM

3.ナイキのCMの歴史 人権問題とナイキ社

名実共に業界トップを走るナイキですが、なんの障害も無く世界トップの企業として成長した訳ではありませんでした。 ナイキ本社は実は主に製品デザインを行うものの、自社工場持たないアウトソーシング主体の生産方法を続けています。 東南アジアなど海外での生産は破格の値段で清算が可能となるものの、こうした膨大な労働力の中には不当な搾取が行われているとNGOに睨まれていました。

1997年、NGOにより東南アジアのナイキ工場捜査の結果、児童労働、低賃金労働、長時間労働、セクシャルハラスメント、強制労働、などの問題点の存在が明らかになったそうです。 クリーンなイメージを売りにしていたナイキ社は痛烈なバッシングに合い、非買運動や訴訟問題が起こりました。

これに対しナイキ本社は1999年、世界の労働環境調査を行うグローバル・アライアンスを設立しました。 これは自社のみならず、世界中の多国籍企業の労働環境調査を行う機関で、ナイキは一転して世界労働環境の取締役へと姿を変えました。 こうした態度はスポーツ・ブランドとして大切なクリーンなイメージを助長させる結果となり、ナイキ社のグローバリズムをアピールする結果となります。

ナイキのCMもこの時期より変化が生まれます。 世界を相手に、企業ではなくスポーツ自体を宣伝するようになります。 私利のためではなく、世界のために、という広告スタンスは成功し世界中から賞賛を受けます。
もしかすると、1999年の人権問題暴露はナイキにとって好機だったのかもしれません。

Nike Football Ad Airport Scene
ナイキCM ブラジルの空港編

NIKE Soccer Shoes ≪CM≫ 世界選抜 vs 忍者

 

NIKE FOOTBALL.COM シークレットトーナメント 一回戦〜決勝まで

 

すこし昔のNikeのCM nike 「孤独に打ち勝つ強さ ~ only is not lonely ~」

4.ナイキのCM まとめ

ナイキのCMは実にクオリティが高く、世界企業としての安定感、そして迫力を感じさせます。 いいCMは観てる人を楽しませます。 いいCMだと思えば、人々はその企業への信頼と期待を持つので、全ていい方向へいくという方程式が成り立ちます。 逆にCMでこれほどの迫力があり、人を惹き付ける作品が作れるのはナイキという企業的にも成功している広告主だけなのかもしれません。 とはいえ、そこはビジネスでナイキとの契約選手やチームがフューチャーされているところはしっかりしていますね(それでもものすごい豪華キャストですが)。

いいCM、いいデザインは企業の見せたいというニーズと人の見たいというニーズが一致します。 そういう意味でも、ナイキのようなクリエイティブな事にも力強い会社はスポーツブランドとしてだけでなく映像監督やデザイナーにとっても頼りになる企業なのかもしれません。

NIKE Tag Commercial 街中の人が鬼ごっこ 1990s

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4 Comments

  1. Website の作製がなかなか進まずやきもきしているbrfでございます。。。ww
    ナイキの最高傑作CMには感動です。。。超豪華なメンバーに臨場感あふれるプレーシーン
    プレーヤー目線の映像、これをみたサッカー少年は夢がさらに膨らみますね。
    自分ですらわくわくさせられました。。。。
    brfとしてもいつかはPV的なものを製作したいと思っているので、いつかはいっしょにお仕事ができれば最高かなと思います。それまでにはオリジナルバイクを作製しなくてはいけませんが。。。。いつになることやら。。。。ww
    その日ために自分もクリエイティブな部分?をいろいろな作品を観て、少しでも高いレベルの視点から考えられるようになりたいです。。。
    ではまた、そのうち。。。。

  2. IKAI

    >brfさん
    こんにちわ。実は家の事務所も公式サイトの進行がまた停滞気味でかなり焦っています…
    アニメーション的なものも作ろうと考えているのでかなり時間がかかりそうです。そうですね、PVのように世界観を全面的に出せる映像を作れるのはかなり理想的ですね。
    brfさんのオリジナルバイク、楽しみにしています。

  3. 事後報告になってしまいますが、ナイキCMがあまりにもかっこよかったので、brf blogに勝手に転用してしまいました。。。。
    ブログを書くものとして、ねたに困るのは承知しているので、気分を害されたらすいません。

    スタッフの皆さんもバイク乗りなんですね。。。共通点があり嬉しく思います。

    ではまたそのうち。。。

  4. IKAI

    >brfさん
    こんにちわ。全然気にしないでください。
    バイクはもう10年乗っているのでボロボロです。
    いつか修理をお願いするかもしれません笑

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