モンキーファームこと、倉田光吾郎 デザインから製造、全てをこなす鉄と機械の芸術家 (前編)




  あまりにも長い間ブログ更新をご無沙汰していましたアルバトロデザイン代表 猪飼 です。 言い訳としましては、業務の拡大、業務過多、事務所の引越し、キャンプにはまる、などあるのですが、ブログをいつも見て頂いている方へは更新が遅れ、大変申し訳ございませんでした。 今後の更新も不定期とはなりますが、今後は新規事業立ち上げに際してインターン募集もして人員増強し、もっと更新できる時間を増やしたいと思います。 挨拶が長くなってしまいましたが、本日は昔からファンだった、「なんでも作るよ。」モンキーファームというサイトを運営している倉田光吾郎(クラタコウゴロウ)さんの作品について触れていきたいと思います。 

 1.倉田光吾郎(クラタコウゴロウ)さんの経歴

今から数年ほど前、インターネットで実験サイトを見るのに夢中になっていた時期がありました。 自転車やスケートボード、台車等に原付のエンジンをつけて操縦できるか実験しているサイトを眺めては、鉄や機械をいじれる才能・技術や、一切飾りの無い工業的な「偶然のデザイン」を見ては感動していました。 そんなサイトばかり探して巡回をしていた時、当時FIAT500を改造しているモンキーファームのサイトを発見しました。

倉田光吾郎さんの改造していたFIATはとても完成度の高い改造、デザインをしていて、なによりもその製造過程を写真で順に公開しているのを観る内に、この人は本当になんでもできるんだなぁと心から感動しました。

そんな倉田さんの経歴を下記に公式サイトから引用させて頂きます。

倉田光吾郎 (クラタコウゴロウ)

1973 東京生まれ
1991 FROM-A-THE-ART 佳作
1992 個展 渋谷GardianGarden
1993 HandsGrandPrix 内田茂賞
1996 調香師島崎直樹「香り展」オブジェ
青山SpiralGarden
1997 10ヶ月かけてアトリエをコツコツ建てる。
1999 新国立劇場 二期会特別公演
オペラ Le Nozze di Figaro(フィガロの結婚)
舞台装置デザイン及び製作
2000 個展 TEMPERANCE
銀座YajimaGalerie
2003 ベルリンで一年休養。
2004 活動再開

倉田光吾郎さんのすごいところは、鉄を加工する技術、機械関係の知識、デザインの全てがとても高いクオリティにある事です。 デザインでは、このブログでも以前に紹介したクェイ兄弟の作品にも影響を受けている、インダストリアル、レトロリスペクティブな独特の雰囲気も実に興味深いです。

現在は自身のアトリエを構え、世界からのオファーで独特な機械、乗り物、オブジェ、建物までを製作しています。 その様子はモンキーファームのブログから随時確認出来ます。 仕事についてだけでなく、プラモデルや、工具について、塗装、配線、最近は飼い犬についてなどDIY好きにもたまらない内容でいっぱいです。

2.倉田光吾郎さんの作品

倉田さんの作品は建物から(アトリエも自分で建設されたそうで、現在は自宅も建設中です)、乗り物など大型機械の改造、製造、オブジェや舞台装飾などの大型のアートワークまで、幅広く制作しています。 その中で全ての作品のキーとなっているのが鉄です。 どの作品も金属を加工して制作させていて、とても重厚感があります。 いくつかピックアップしてみます。

1992年の初期の作品です。 上は自転車、下は原動機付自転車だそうです。 鉄フレームから完全なオリジナルの作品です。

クェイ兄弟のStreet of Clocodeilにインスパイアされてショートフィルムが撮りたくて作ったという造形の作品です。 1/8スケールで、金属や肌の質感まで作りこまれています。 ショートフィルムの方はクェイ兄弟の真似にしかできなくて頓挫したそうですが、人形、オブジェクト1つ1つのクオリティは脱帽です。

そして、個人的に一番好きなのが下の1999年のプロジェクトで、imacタワーを鋼鉄のボディに改造するというものです!!

このブルーのimacを購入したそうなのですが、ボディが気に食わず自分でデスク一体型のマックのボディを作ってみたそうです! それがこちら・・・

足踏みミシンをモチーフにしたそうで、タイプライター型のキーボード(ちゃんと配線されています)、黒電話型のマウス、足踏みシフトキーで操作するそうです。 なんという重厚感のあるマック・・・
マウスはかなり重く、公式サイトの本人のコメントによると
「タイプすれば指は挟まる、マウスいじれば手首が痛くなる、そしてうるさい。無駄なメールがめっきり減った。」 との事ですが、個展は大成功だったそうです! ここまで出来る才能が羨ましいです・・・
そしてさらに、今度はWindowsのノートブックまで鋼鉄ボディに改造してしまったそうです。

木製のスペースバー、トラックボール、スピーカー、USBまで対応しているそうですが、これがなんと専用の革バックに入れて10キロ以上あるそうです。 しかし質感がすごい・・・最新のコンピュータとは思えないのに、実用性を生かしたまま全く外装をここまで変えられるというのがすごいです。

3.倉田光吾郎さんの作品(建物)

このブログでも何度もセルフビルドについて触れてきましたが、倉田光吾郎さんもセルフビルド(プロの業者を使わず、自分で建物を建設する事)を行っています。

  新聞でこの記事を読んだそうで、キットを販売しているなら自分でも同じように写真をみて設計すれば作れるだろう、という事で雑誌と同じようなドーム型の建物を自分達だけで建ててしまったそうです。
なんと天井は自転車をこぐとオープンするという仕掛けまでつくられているそうです!
公式サイトによると、結局工期は10ヶ月、費用は100万以上かかったそうです。

 

4.モンキーファーム 「何でも作るよ」 倉田光吾郎さんの作品 前半まとめ

自分でなんでも作ってしまいたいという願望をそのまま行動に移せてしまう、正に「何でも作る」スキルがとても羨ましいです。 いつもブログやWebサイトを見ながら、これだけ自分で好きに作れたら楽しいだろうなぁ、と感服してしまいます。

さて、次回の後編は倉田光吾郎さんの作る建築その2、中目黒のピザ屋さんと代表作であるスコープドッグの実寸オブジェ、そして最新作のカストール1号を紹介します。
カストール1号はエンジン駆動で可動型のサッカーボールを蹴るマシンです。 設定がユニークすぎて、説明もし辛いぐらいです。

現代アートは、アイデアや発想力、造形力や雰囲気作りなどどれかのスキルがずば抜けて強い人が評価されていますが、倉田さんのように実技スキル、造形力、デザインなどバランスよく高いクオリティを保っている人ももっと評価されるべきだと思います。

モンキーファーム「なんでも作るよ。」
http://ironwork.jp/monkey_farm/index.html

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2 Comments

  1. はじめまして とても興味深かったので、リンク頂いてしまいました
    不都合でしたらおっしゃってくださいませ

  2. IKAI

    >kaoさん

    はじめまして。書き込みありがとうございます!
    リンクフリーですので、いつでもリンクして頂いて構いません。 これからも是非宜しくお願い致します。

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